水曜日 夕方の出来事
ミニチュアダックスフントのスイちゃんは、短毛種だが それでも伸びるところの毛は伸びるので、すっかりモサモサになってしまった。
数回利用したトリミングのお店は、午前はしていないのか4時以降に受けるようで やーくんのお迎えと重なってしまう。
最近はやーくんも落ち着いているし、
家を出る時スイちゃんをケージに入れてやーくんをお迎えに行き、
その足でスイちゃんをトリミングショップに送る、
と考え水曜日の夕方に予約を取った。
スイちゃんは、ケージを見ると興奮して乗り込むのだが、
車に乗せるとおろせ、と言ってるのか出たい、と言ってるのか
キュンキュンと鼻なきする。
それでも30分ほど乗っていただろうか。
トリミングショップに着いてベルを鳴らして店員さんを呼び、ケージのドアを開けた。
ところがスイちゃんが 顔は出したが出てこない。
いっそ怖がって奥に引きこむことはあるけど、
今日は 横になったまま顔だけケージからはみ出し、口からは白いあぶくを吹いている。
実はあぶくを吹いていることは過去2回ほどあり、一度は動物病院だったので看護師さんがす早く対応、「車に酔っちゃったかなー?」と、すぐに戻った。
ところがところが、今日はあとから後からあぶくが出てきて立つこともできない。
ケージの奥に大も小も失禁してあり
引っ張り出して抱いても、声をかけても目線も合わず、ヒクヒクしている。
トリマーさんの指摘で舌を見ると、ムラサキ色!
泡が出なくなったと思ったら聞いたことのないような声で、鳴いたり吠えたりし続ける。
トリマーさんの方がおののき、今日のトリミングはキャンセルして店を出た。
私は片手でやーくんの手を握り
片手でケージとスイちゃんをかかえていたので体勢を整えるため、
いったんスイちゃんを地面に置いた。
ところが、依然立てないのである。ぺらんと横たわってしまう。
すでに5分くらい経っていたと思う。
さすがにこのまま収まっても、何かあるのではないだろうか、、と心配になり、行きつけの動物病院へ直行した。
実は動物病院の普段の待ち時間の長さと、
やーくんが慣れない同じ場所に居られないこと、
今回は私が診察対応しないといけないこと、
今まで時間をとる事は やーくん不在の間に済ませてきていたので、こんな場面は未知の領域だったのだ。
やーくんは降りないと意思表示。じゅうじゅう言い聞かせ、チャイルドロックで車中に居てもらい、時々様子を見に行く事にした。
午後診療は午前ほど混雑しておらず、「3番目ですからすぐですよ」と看護師さんが言ってくれた。
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実は一度、浮気してほかの動物病院を受診した事がある。
その時は下痢で、なかなか収束しなかったものの機嫌も良く、元気もあって、免疫力にあとひと押しの処方などを もらうつもりの受診だった。
若い獣医師は、私の話を聞いて直ぐ
「ではエコーで見てみましょう」とマシンにスイッチを入れたのだ。
え?!
視診も触診も聴診も なし?
ただの腸の不調でしょう?
「この黒いのがウンチですので、間もなく出てきます。形になってきていると思います。」
あぁ安心だ。
「ただ、膵炎だとするとやっかいで…云々」 ちょっとちょっと、腸だってば💦
そして診療明細には超音波検査の点数がしっかりと加算されていた。
財布の中の持ち合わせで間に合うか否か、支払いの時はドキドキした。
処方された薬は全て飲ませたが、、
最悪の想定は医師として必要ですよ、ゼロや100はありえないから。ただ、それがどれくらいの可能性を診察から感じたか、そのパーセンテージ(割合)を伝えて欲しいのだ。そうでなければ ただのデマゴーグになる。
やーくん幼少時にさんざん受診して、的を得ず不安解消されなかった苦い経験が、私を受診側として成長させたんだと思う。医療は 診てもらうという受け身ではなく、こちらが医療を選ぶ側なのだ。
その点、今回の 行きつけのおじさん先生は、どんな方面の質問にも丁寧に答えてくれるし、本人(おっと、犬そのもの)の観察も丁寧だ。
「特発性テンカンですね。特発性というのは、定期的に発症するのでなくきっかけで誘発されるということで、 今回だとケージに入る、出かけるということに緊張して発症したのでしょう。人間の場合MRI検査で脳に異常が見つかることもあります。けれど、犬の場合は画像に異常は出ません。遺伝だろうと言われています。」
その後も
治療としては緊張する場を減らすこと、通院やトリミングなどやむを得ない時の薬もあること、以前は服薬して効き始めるのに一週間かかっていたのだけど、新たに出た新薬は即効性を期待出来ること、
薬に副作用もないこと、
テンカン発作自体は起こしても問題はないが、5分以上続くと脳にダメージが起きると言われていること…
私の質問にも答えながらこのような納得のいく説明をしてくれた。
「ということで、頓用に薬を出しておきますか。」
今回直行したので、50%の支払いで済むペット保険の保険証も 持ち合わせてなかった。
それがなんと、薬処方も含めて1600円也! 人間並みでビックリ。
やーくんも以前は気に入らないと車内をグチャグチャにしたこともあるが、今回は仲良しのスイちゃんのことを心配していたのかもしれないな。じっと待っていてくれた。
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そんな出来事を帰宅した夫に話した。
夫の、スイちゃんの溺愛ぶりは見ていて面白いくらいだ。
顔をくしゃくしゃに曇らせて聞いている。
夫には、あの発作のスイちゃんの姿は直視出来ないだろう。
だって、
「パパがそんなスイさんを見たら、救急車呼んじゃう!」だって。
ちょっと ちょっと。。(笑)