早月尾根の終点ってどんなかな?
わたしは『尾根ダイスキ』でございます(笑)
(早月尾根ってどんなかな?)そんな気持ちからまず、
八月下旬に、早月尾根を歩きました。
その時は夢にも頂上(=剱岳の) に行こうなどと思ってもいませんでした。
早月尾根は、
急坂を巻きもせず ぐいぐいとのぼっていく潔さ。
どこまで上がっても 登山口の馬場島が見えること、
そして登る早月尾根の真正面に剱岳頂上があり、地形そのものを感じられるその道に
魅了されてしまいました。
(この尾根道の終点はどんなだろう) それはふと浮かびました。
『剱岳の頂上に行きたい!』
今シーズン行くなら九月のショートステイの時しかない。
荷物も季節が近いから さらに必要不必要もわかる。ちゅうちょなくダウンベストや 予備と考えた厚手のインナーは 外せました。
行動食も、八月の時には 手をつけずにおにぎりとデニッシュクリームパンを廃棄してしまった(食べものの神さまごめんなさい…)。小屋で食事をいただくなら、おにぎり一個とミックスナッツで充分だ。
あとはラムネや塩キャラメル、お守りに乾パン。
それで荷造りしてみると、水も入れての6.4kg!私にしては新記録です。
気持ちは決まっていたものの、台風の進路やら夫の説得やらで 早月小屋の予約の電話が前日になりました。
名前を名乗ると「この前みえられた五味さん?」と、覚えていてくださってた!これはう れしかったですね。
(小屋番さんの田口さんと #あたしたち黒戸尾根ラバーズ)
自分て、人にどれほどの印象に残っているのか自信がないので、このようなかたちで言ってもらうと、コロッと瞬殺です(笑)。その日1日るんるんでした(笑)
前日は 飯綱町の施設までやーくんを送ってとんぼがえり、
(飯綱町 『美味しい林檎と美しい田舎』のフレーズがピッタリ♡)
家事を済ませて9時にはいったん就寝しました。
いつも8時から9時が一番眠くて残った家事のためうたた寝でごまかし、無理やり起きて残りの家事と入浴をして就寝。。。しています。
短時間ではあっても深い眠りがとれたため、運転も前回よりスムーズだったと思います。
また、馬場島に着いてからも30分寝落ちして、それも体には良かったんだと思います。
(馬場島からの剱岳シルエット)
今回、登山で消費するだろう(笑)と、運転しながら飲んだり食べたりしていきました。
ペットボトル一本は飲んだのですが、それが結果的には良い効果をうみました。
前回の8月 登山中に2リットル近く飲みました。
心配していた脱水や熱中症はならなかったものの 『早月小屋まであと1km』で失速、
どうにもこうにも 体も気持ちも上がらず苦しみながら、その1kmに一時間かかってしまったのです。
それでもコースタイム通りだったけれども もったいなかった印象が残りました。逆に飲みすぎで体内のバランスが乱れたのかもしれません。水中毒って 飲み過ぎでおこるんでしょうか。
今回は、小屋到着まで0.8リットルほどでした。深夜の飲水が功を奏したように思うのです。それほど体の動きが違ってとても軽く、前回より1時間早い
午前10時に早月小屋に着きました。
「これはひょっとして、今日頂上行けるんじゃないの?!」
(((o(*゚▽゚*)o)))
チェックイン後、カップラーメンとコーラのジャンクなご褒美(笑) からだを温めてすぐ出発!
前回8月は 標高2600mまで行っています。
森林限界を超えてハイマツと土と石。だったのが、
土と石、
そして石と岩に なってきました。
岩場の手がかりを探していると 絶妙なところにあったり、もっと低い所では 手が置ける部分だけの苔がなくなっていたり、今回ソロだったけど先人の存在を感じます。
また山に登るたび思うのは、
杭を打って階段を作ってくれた人、鎖をかつぎ上げ取りつけてくれた人。(ヘリで荷揚げしていても 現場までは人が運んだはずです)
それも、『ここにあれば 登るのに助かるよね』取り付けてくれた人のそんな声が聞こえてきそうです。
今まで二回カモシカスポーツ主催の岩稜歩き講習をうけました。その時の注意を思い出して行けば 進むことに恐怖感も抱くことなく行けました。むしろ講習会の岩場の方がハングしてたりで怖かった(笑)
また 鎖など きめ細かく登山道は整備されていても、足場がガレガレな分 着地に体幹のクッションを入れる、そのくらいの体力集中力は 途切れる事なく進めました。そうする事で落石も起こしませんでしたし、
いわゆる『登山を楽しむ』事が出来るスタートラインにやっと立てているんだな…と、実感できました。
日頃の原トレーナーのご指導と、丸福の痛いいた〜いスポット(笑)解消のケアに感謝です。独学では到底たどり着けない身体能力の低さからの出発でしたしね(笑)。
会長の、無口な山男の口からポツポツ伝えられた(いくらでも歩ける)山歩きの奥義も、ちゃんと生かされております!
濃いガスの中から不意に現れる岩稜は、色というのか大きさというのか、今まで見たことない迫力です。
2時には引き返そう…と考えていて、その時間にちょうど先を行っていた若い男性二人組が下りてきました。「ここで引き返す?頂上は、もうそこですよ」と教えてくれて、先をのぞき込むと十字架のような標識が目に入りました。
「もう間もなくだから。行った方がいいですよ」と、背中を押してくれました。
会わなかったら たぶんそこで引き返してました。ありがとう
早月尾根ですれ違う人たちは、ほかの山域以上に一体感があり、お互いの情報交換をしたり、励ましたり、仲間感が心地よかったです。
頂上は真っ白ながらわたし一人の貸し切り。
ここが早月尾根の終点かぁ
感慨深いかと思いきや、小屋に戻る時間が気になって気になって…汗
自撮りに手間取りながら写真を撮って下山開始しました。
しかし急げるところがどこもなく、その上ガスが切れてきて大迫力の岩稜に (急がなきゃ・・!) の気持ちとは裏腹に足は止まり、しばし見とれてしまう始末。
結局下りも3時間かかり夕食に間に合わず、おじさんに怒られてしゅん。。。反面 結果小屋番さんたちと一緒の夕食となり、話に花が咲き楽しいひと時を持てました。
(手作りのお料理♡この器もお気に入り)
尾根を通しで歩くことは私のあこがれですが、走るわけでもないので 黒戸尾根でも頂上は翌日になったけど、
早月尾根は一日目に登山口から頂上を踏めたのです。標高差約2300m、行動時間12時間30分。
これは 密かな自分自身に自信になりました。
(あとは 迷惑かけないように、言われた時間に戻れるスピードかぁ…💧わたしには難易度高いなぁ💦)
(日本海に沈みゆく太陽)
翌日は、どの気象予報サイトも下り坂。
違いは降り出す時間。
登頂を済ませた私と男性二人組は早々に下山開始しました。
やっぱり男の人は身体能力が違うんですね。いつもちょっと先を行っていました。
下山は3時間でした。
9時30分に車に戻り、支度を整えて発車したとたんバケツをひっくり返したようなドシャ降り。山中の人たちはみんな濡れちゃったかな。
そうして親不知の海で記念自撮り。
念願の「SUMMT TO ZERO] をすることができました。ここはもう降ったあとで濡れずに自撮り出来ました。石の海岸で、タイマーに間に合わない〜イテテテ…
今回も 長文にお付き合いくださいまして、
ありがとうございました!
おしまい