笠ヶ岳と播隆上人と私
どこからも見えた笠ヶ岳。
気になっていました。これは登りたい…
私は登山を始めたのが遅かったので、百名山等のスタンプラリー的登山にしてしまうと間に合わない。し、気持ちがそうなってしまう前に、
自分の意識が向いた山へ登ろうと。
初めは喜作新道。
次は水平歩道。
そして茅野在住時の若い頃、「あの山、今も雪積もってるの?」と 夏に、
聞かずにおられなかった甲斐駒ケ岳。
そして笠ヶ岳です!
槍ヶ岳を開山した播隆上人さま。あ、松本駅前に銅像がありますでしょ。
上人様は、頂上で仏のお姿をご覧になられ、神の領域であることを感じられたのですね。現代で言うブロッケン現象です。現象は心象とのコラボなタイミングですから!「なぁ〜んだ私も見たわ」なんて思っちゃダメ。
笠ヶ岳からは槍ヶ岳が見えるそうですから(すみません、今回自分の目で見てないのガスガスで(笑)伝聞のような文です)天を貫くような山を開山することこそ衆生救済と お考えになられたのでしょうか。
愛ですよ、愛。
けど、そういった痕跡は無いに等しかったですね。
私の山行に愛はあるか。
エゴになってはいまいか。
今回ささやかながら、見かけたゴミ(=プラスチックゴミ)は、拾わせていただきました。
ま、笠新道ですから浮ついた観光客の及ばぬ領域。それでも塩あめの小袋はいくつか。。。これぐらい、、の気持ちは誰でも湧きます。ただ、ソレは自然に還りませんのでね。
ま、私もポケットの物が 歩いているうちに見当たらなくなった事もありますので、自分の業の相殺という事で。
さて、新穂高に駐車して、ちょっと仮眠して夜明けとともにあるきだす…という計画は、駐車場でつまずきました。
厳冬期クルマを置けた駐車場は、厳重なバリケード。そこは8:30に開くとの事。そんな!到着3:30を無駄にしてなるものか!
無料駐車場は満杯!ねじ込んで止めて 当てられるのもイヤだし、有料駐車場へ。
といわけで、いっときも無駄には出来ん!と、4:30出発しました。
笠新道は、結構な斜度をつづら折りに延々と、高度をかせぎます。
そのうち降りて来る人たちが口々に「どれくらいかかるのか?」と聞いてきます。
往復しないんですね。ほとんど双六荘からのラウンドとの事。
「あなたは?また戻るの?」
かの高橋庄太郎さんが著書でおっしゃっています。『目的はひとつだけに』と。
はい!
私は ソロで未知の領域は 往復して道を覚えこむ、と決めています。
(下りのとき撮影)
高山性広葉樹林から針葉樹林帯、
低木 お花畑と 相当上がって来たはずなのに…
(下りのとき撮影)
あ〜(なのに)はダメです。集中力が途切れてしまいました。
杓子平までも四時間かかり、稜線分岐までも同じくらいかかりました。
先の投稿でうた歌ったりして、アレも五、六回撮り直したり場所変えて探したり、しゃがんだ瞬間 寝落ちしてしまったり。ソロの良い点でもあり悪い点でもあり。
でも、
周りに人間のいない
花に囲まれて この世かあの世か区別がつかなくなって ふわふわしていました。
こんな感覚、世俗では味わえませんからね!
競争や、早く行くのはトレイルランナーにお任せします。
それでも稜線で、歩いても歩いてもガスで見えないので何処までいくのやら、ペースは上がらないし、ふと繋がった4Gで すかさず笠ヶ岳山荘に電話しました。
痛み始めた膝が、動かす方向加重によってはピキーンと刺激痛となっていました。
それが、それがですよ、電話済ませてこれ以上迷惑はかけれん!と気持ちが起きあがったら刺激痛は感じなくなったんです。
さては脳の暴走だったな〜
『疲れ』ーーー休憩とったのに
『空腹』ーーー食べた後なのに
『痛み』ーーー炎症や傷も故障も持病などもないのに
思いあたるケアしているにもかかわらずに感じるこの三点は、もしかしたら(止まれ!休め!)と悲鳴を上げている脳の暴走の場合があります。
それこそメンタルトレーニング!まだまだ修業の余地はあります。
さて、小屋到着して後、頂上へ行きかけたところポツリポツリと大粒の雨。これは来るぞ〜と判断して小屋に引き返したらドワー!土砂降りです。寝る部屋は、槍ヶ岳などの見える特等席の部屋だったようですが、始終真っ白でした。
笠ヶ岳山荘は、新しく、特にトイレにビックリしました。
和式のポットントイレなのに、アンモニアの刺激臭が全くない!
食事スペースは畳で食後談話室となり、思いっきりストレッチ出来たからか、下山後疲労や痛みが全く残りませんでした。
山行後のケアを教えてくれて、サンキューようきさん。
翌日。
頂上はまだガスでしたが青空も垣間見え、稜線を歩き始めたら...
うわーーー♪
(振り向いて 笠ヶ岳)
太陽が…
いきなりキターーー!
(同じ方向)
その後は雲のパフォーマンスをずっと楽しめました。
(一瞬見えましたね)
だらだら歩きも良いもんで、オコジョが遊びに来てくれましたよ。
(慌てて一眼レフを構えてパチリ)
(おどかさないように...カメラが気になるのかな?)
オコジョが警戒するようなオーラじゃなかったんだとも思います。動物は敏感ですからね。
本当はわさび平小屋でうどんかスイカか、何か食べる!のを支えに下山していたものの、順調だった杓子平越えての下山に こんなに石あったっけ?
その度 着地に神経使い、
雨あがりで滑って気持ちは折れ(笑)
はるかに見える新穂高で 、その距離にまたウンザリ(笑)
だってほら〜💦
(遥か彼方...💧)
新道入り口まで降りて来られたのが2時過ぎ。
やべ!ここからまた一時間かかるし、4時に出庫しないとまた加算される!わさび平小屋は次回のお楽しみとして帰路を急ぎました。
ところがところがお財布を見たら、小屋で気を使って小銭で払っていたので札がない💧
ロープウェイ駅で両替…なわけないじゃん!
ソフトクリームとスナック菓子買って、高くつきました(笑)とさ。
おしまい
(長文、最後までのおつきあい、ありがとうございました❤💕)