エガクのブログ

絵を描く事と、山に登る事と、作業所に通うハンディのある長男と、夫と、東京に居る二男と…

山を見るのではなく、自分を見る

飲み会から帰ってきて、タクシーを降りて間もなく、
やーくんがヘルパーさんと帰ってきた。

バタバタと家のことをして ソファに座ったら、うたた寝をしてしまった。

もう深夜な時間で、
やーくんは 自分で勝手に寝ついたようだ。

気がつくと、
つけっぱなしの深夜テレビが、
スペシャル番組の再放送を流していた。

それは、『栗城史多の見果てぬ夢』で、
本放送で録画して三回観たものの、死体も映っていたりだったし、消去したところだった。

その番組の中で 花谷泰広さんが栗城さんを特訓し、伝えた言葉が

『山を見るのではなく 自分を見る』

だった。

録画で観ていたときには 特に気に留めなかったのに、なんでこんなに引っ掛かるのだろう...。
いや!
光城山時の異変のことと、その言葉がピタリと合ったからだ。

あの日、前夜は時報を越えて絵を描いていた。(いつもは、山に登ろうという前夜は 早寝する。)

朝は いつもより早く出発するのと、お茶の用意などで、食事もバタバタと済ませ少なかった。
水分も 意識して飲んだという記憶もない。
毎日あるのに 気が張って、お通じもなかった。

そして何より私の気持ちのなかに(光城山だから)と、
軽視していたところがあったのではないか?

花谷さんは『どの山...と こだわるよりも、自分の力量、状態にこそ目を向けるべき』だと栗城さんに伝えようとしていた。

中高年に遭難が多い...というのは、チャレンジングな極限の緊張状態というよりも、私のあの光城山のような体調の過信と、異変を認められない盲目状態と、(この山はダイジョウブ)という安心したような意識等が重なって起こったものも

あるのでは ないのだろうか。。。