エガクのブログ

絵を描く事と、山に登る事と、作業所に通うハンディのある長男と、夫と、東京に居る二男と…

今を生きる私が山菜を取り、食す意味を考える

ズッキーに、たけのこ取りのお誘いを受けた。

 

私は徳島出身なので、

たけのこといえばぷっくらと膨らみのある

モウソウチクのことをイメージしていた。

四国でも早春。地面から出るか出ないかの芽を見つけて周囲の土を掘り起こし、最後にクワで根本をグヮシ!と一撃。そしてゲットという手順。

 

そのイメージでズッキーとメールをやりとりしていたら、なんだか噛み合わない(笑)

今回のたけのこはハチクで、モウソウチクと違うらしい。手でポキッ?

ほお、どんなものか 方法か、 すごく楽しみにしていた。

 

場所は河原だという。

それも日常 車で通り過ぎている辺り。

えーそんなところに食べ物があるの?!

 

前回の山間部との違いは 『藪漕ぎ』対応ウエアで との指定があったので、

表面がサラサラしている衣類の方がよかろうと考えた。

 

第一線を退いた高山用レインジャケットと

workmanで購入した夏用ズボン、

人差し指に穴が開いてスマホ操作に都合のよいグローブ、

上から虫やらが落ちてきても 毛虫のカーテンがあっても

ワンクッションあるようにハット。

特に言われはしなかったが、登山の鉄則『長袖長ズボン』ファッションで決めてみた。

 

靴は

長靴がいいのかな?

けどここのところカラカラ天気だから、濡れることは考えなくていいとしたら 普通のスニーカーでも行けるんじゃないか とか

いろんなケースを想定して

運転用にスニーカー、

車内に登山靴を載せておいた。

考えたら長靴は持ってなかった💦

ガーデニング用のショート丈の長靴で 事足りていたからだ。

これからも山菜採りするなら長靴も要るかなぁ。。

雨でなくても足回りがどんなに重要か、現地で痛感した。そのことは後述することとする。

 

気象情報としては西から梅雨前線がズンズンと北上中で、西日本は既に豪雨とのこと。

ただ松本は、気圧の変化で風は強いが まだ大気も湿気った感じもなく、

予報も午前は曇り、12時以降に雨が降り出す

というところであった。

 

雨が降ったとしても、

高山では使わなくなったレインウェアでも、市街地の雨程度なら充分役を果たす。

ズボンは撥水ではないけど下半身が濡れるほどの雨なら山菜取りも切り上げるだろうし、

準備万端整った。

 

 

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本当 藪を行くんだ。。

頭の中には『ジュラシックパーク』のテーマ曲が流れている。。 いや?『インディージョーンズ』か?(笑)『バック トゥ ザ ヒューチャー』だったか。。💦

 

歩いていると足首から甲にかけてチクッチクッと刺さってくる。

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構わずそのまま歩いていくと、自分の動きでその刺さった物がどんどん深部にくい込んでくる。

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たまらず

「痛たた!」と覗き込んでみると、

今歩いてきた黄金色の

カサカサのムギ科の穂が刺さっている。

それも返し針が付いていて、結構な力で引っこ抜かないと取れない。

自然の摂理と言うのか、子孫存続の術に閉口しつつ一旦戻って登山靴に履き替えることにした。

他にもトゲトゲのタネがくっついている。それでもサラサラの服にしたので、ちょっと強めに払えば落ちた。

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長めのズボンの裾を登山靴の中に押し込み 穂の侵入を防いでみた。さて効果は如何に。

ズッキーに、ゲイターもあるといいですよ、との言葉をもらう。登山ではもっぱら雨水侵入予防目的のゲイターだけど、こんな使い方もあるんだと学習した。

 

登山がらみでいえば、

道のない平坦な見通しのない樹林帯を

ランダムに歩くズッキーに付いて

考えなしに歩いていたら、

日差しがなく南北を知ることが出来る影もつかなくて、

早いうちから方角もクルマの位置も分からなくなった。1人だったら軽く遭難状態だ。

『付いて歩く』とは こんな程度の感覚なのだ。

そこのところは 

樹林の隙間から見える堤防の方向に行けば道路に当たり、道路沿いに歩けば車にたどり着けるとのズッキーの知恵袋で、なるほど〜と視点を持った次第だ。山菜を探しながらなおかつ自分の位置も把握して動く。

これは誘導者が居ても働かせていなければいけない感覚だな。肝に銘じよう。

なぜなら 大きな意味でのワイドアングルビジョンじゃないですか!

同時に二つの違うことに注意を払う 老化防止の脳トレとも言える(笑)し。

山菜採り、すごーい‼︎

 

今回は『たけのこ』というメインターゲットがあったが、私的には『ご飯のオカズ探し』(笑)という感覚があり、これからもここのところは無くさずいたいと思う。

なので三つ葉発見の折にはガッシリ一食分収穫させていただきました。

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卵とじの材は他にもあるけど、あの香りと茎のシャキシャキ感!好きなのよね〜♡

『手折るたびに匂いで確認』というズッキーの教えを実践しつつ、嗅ぐたびにうっとりしていました(笑)

 

三つ葉が主役に活きる 他の食べ方があったら、御指南ください(笑)

 

桑の実を取り、

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沢の流れのところではセリがあり、

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天ぷら用にクズのツル、

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リベンジ草餅のためのヨモギ

ジャパニーズハーブのカキドオシ、

もちろん三つ葉

そしていよいよたけのこへ。

 

ところが大粒の雨粒がポタ、ポタと落ちてきた。

見たらちょうど12時。気象予報ドンピシャじゃん。

急いで先に目鼻をつけておいた竹林へ向かう。

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あるある!あっという間に3人家族一食分取れた。

 

ここでは思わず取る事に夢中になりかけ(笑)雨で急いでいなければ、どっさり取ってしまったかも。。

これぞズッキーの言う『山菜沼』!

 

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(帰りは土砂降り)

 

 

(戦利品 たけのこ)

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(左から時計回りにカンゾウ、クズ、三つ葉、桑の実、セリ、カキドオシ、ヨモギ

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(そしてフツーに夕飯のオカズになる)

 

 

食べるという生きる術の一端と、

ゲットする楽しみと、

その行動を行う上での知識や経験、

脳のフル回転、

五感もフル回転、

探すことに対応可能な脚力も含めた体力

間違えたら命に関わることも肝に銘じつつ

まさしく

『生きる』という命の側にある行動なのだ。

 

山菜採りって奥深いわ〜